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ブレーキとホイール

自転車の「走る」「止まる」を司るブレーキとホイール。ここではブレーキの種類や調整のポイント、ホイールの振れとりやスポーク交換のポイントを見ていくよ。

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ブレーキの種類

まずは代表的なブレーキの種類をみてみよう。現在よく使われているブレーキは以下の3種類。ではそれぞれ特性を知ってみよう。

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  1. Vブレーキ(ブイブレーキ)
  2. サイドプルブレーキ
  3. ディスクブレーキ

Vブレーキ

マウンテンバイク(MTB)やクロスバイクなどを中心に広く普及しているブレーキ。メンテナンスが比較的簡単なこととコストが抑えられるため様々な自転車に取り付けられていることが多い。フロントフォークの左右にブレーキ本体を取り付ける台座があり左右にそれぞれセットする方法で取り付ける。ブレーキシューでリム部分を挟むかたちで作用する。そのためブレーキシューの減りやリム部分は定期的に確認したい。デメリットとしては雨の中や激しい泥の道での走行には向かない。雨の日は制止力が低くなるためくれぐれもスピードには注意しよう。

サイドプルブレーキ

ロードバイクに取り付けられているブレーキの主流。台座を必要とするブイブレーキに比べると、自転車のフレームにかかる負担が少なく、またブレーキの構造上、フレームを軽量できるメリットもある。フロントフォーク左右に取り付けるVブレーキに対し、サイドプルブレーキは上部一点で左右のブレーキシューを取り付けることができる。そしてブレーキシューでリムを挟むかたちで制止する。

ディスクブレーキ

マウンテンバイク(MTB)に取り付けられていることが多い。おもにオイルディスクブレーキとメカニカルディスクブレーキに種類が分かれる。オイルディスクブレーキはブレーキのタッチが軽くブレーキ本体がタイヤからは離れているので泥づまりなどしにくい。またリムを挟み込むタイプのブレーキではないため、悪路など走行してリムが汚れたり曲がったりしてもブレーキがしっかり効くというメリットもある。メンテナンスに関しては油圧式の場合、中のオイルを定期的に交換する必要がある。その際に自転車本体を逆さまにしてはいけない、ホイールを外した状態でレバーを握ってはいけないなどの注意点がある。
メカニカルディスクブレーキはワイヤー式のディスクブレーキで油圧式に比べるとメンテナンス時にそこまで神経質になる必要がないため普及してきている。こちらも同様にブレーキ本体はリムとは離れた場所にあるが、ブレーキの制動感は油圧式のほうが良いことが多い。はじめてディスクブレーキのタイプの自転車を選ぶ際は、ディスクブレーキのタイプやメンテ時の方法などを店員さんに聞いてしまうのが一番だ。

ブレーキメンテナンスのポイント

自転車乗車中は無意識にブレーキレバーに指を長時間かけて走行しているよ。レバーのちょとした調整や角度の調整で乗りやすさが変わってくるよ。また手首や指の痛みの解消になることもあるよ。

ブレーキ調整のポイント

ここでは各種ブレーキ共通でブレーキレバーの角度やストローク調整する際の確認しておきたいポイントをみてみるよ。

ブレーキレバー調整のまえに

手の痛みや指の痛みにも関係してくるブレーキレバー。自身の指の長さによってストロークの適度な遊びと、ブレーキ本体の左右位置の調整など、ある程度乗り馴れてきたら調整してみよう。ブレーキレバーは人によって一本指で握ったり二本指、三本指で握ったりとさまざま。また使う指も人差し指、中指、薬指など色々です。自身の効き指でレバー調整などしてみよう。

ブレーキレバーの角度・位置調整

手首の痛みはブレーキレバーの取り付け角度が要因になっていることもあるよ。痛み別の各乗車ポジションのポイントは乗車ポジションのページを見てほしい。各部痛みの原因の切り分けに是非参考にしてみてね。ここではブレーキレバーの角度調整と位置調整についてざっくり説明したい。
ブレーキレバーの調整は多くの場合レバー裏側のボルトをアーレンキーで緩めると、角度と左右位置を調整できるよ。ブレーキレバー全体を内側にずらす場合はシフトレバー位置も内側にあらかじめずらしておく必要があるよ。筆者はブレーキレバーを二本指でひくことが多いけど、人差し指一本でひく癖のあるかたで手首、指の痛みがあるかたはブレーキレバーを少しだけ内側にずらすと痛みが改善することがあるよ。

ブレーキレバーの角度については、ハンドルを握っているときに腕と手首がまっすぐな状態になるように調整してみよう(手首が曲がっていない状態)。手首の痛みは改善するよ。購入時はレバーが握りやすいように少しレバー位置がハンドル前方にむけて(人によっては少し手首が曲がっている状態でレバーを握る状態で)取り付けられていることがあるよ。筆者の場合はレバー位置を少し下(腕と手首がまっすぐな状態でレバーを指でひけるかたち)にすることで手首の痛みは大分なくなりました。

ブレーキレバーとグリップの間の間隔についてはストロークと呼ぶよ。調整は多くの場合、ブレーキレバーの視点近くにあるボルトを回すことで調整できるよ。ストローク調整は個人の指の長さによって異なるよ。手が小さかったり、指が短い場合などはストロークを小さく(狭く)することで、ブレーキの動作が大分楽になるよ。逆に、指が長かったり遊び(レバーを引いてもブレーキが作動しない「引き」の部分)を多くしたりしたい場合は、ストロークもある程度大きく(広く)しておこう。

point

  1. ブレーキの角度調整は「腕と手首がまっすぐな状態でレバーに指をかけれる」を意識して調整しよう
  2. レバーの遊びの量や、ストローク調整で指や手首の痛みを軽減
  3. 指の長さや、好みでストロークの調整もしておく

ホイールの振れとり

ホイールの振れの種類

新しい自転車にも慣れ、『いやー、しかしサイクリングいっぱい行ったなー、ちょっと行き過ぎか?ははは、いやーしかしこの自転車はモチが良いなーー』という頃、自転車の後輪が横振れし出した・・というのがよくあるパターンです^^。筆者もこのパターンでした。自転車に乗る頻度によっては定期的に振れの確認をしよう。ホイールの振れは「横振れ」と「縦振れ」があるよ。頻度としては後輪の横振れが多いよ。自転車を逆さまにし、後輪を正面から見てブレーキシューとリムの隙間を左右ちらちら見ながら振れていないかを確認しよう。また、縦振れの場合は、ホイールを真横から見てホイールを回転させてみて上下に振れがないかを確認しよう。縦振れが横振れの原因になったりすることもあるので、慎重に上下左右の振れを確認しよう。逆さまにする際は自転車本体がしっかり直立している状態で行うよ。大まかな確認はタイヤをつけた状態で回転させ確認し、振れの状況を確認したら、調整はタイヤとチューブを外した状態で行うと作業しやすくニップルも痛めずに済むのでオススメです。そしてタイヤを装着し最後に微調整で仕上げます。

スポークのテンションとニップル

ものすごく微妙なピンポイントの振れの場合はニップル回しでニップルを締めたり緩めたりして調整しても大丈夫ですが、ニップルは思っているよりもろいです^^。角をなめてしまったり、締めすぎてニップルを割ってしまったりすると、大掛かりなホイール組みになってしまう懸念があります。スポークとニップルは自転車の個体によってサイズがミリ単位で細かく決まっています。意外と同じサイズを必要な分だけ探すのはひと手間です。なかにはその手間が面倒になって、自前で生産できるスポークのねじ切り器を購入する方もいるくらいです。・・筆者も欲しい^^。そんなわけでニップルは慎重にソフトな力で調整しよう。
スポークは必要最低限の長さです。長過ぎてもダメで短くてもダメ。そのスポークをニップルで全体的に同じ締め具合で止めることでバランスのとれたテンション(張り)をスポークがもつことになります。テンションはニップルを締めると強くなり緩めると弱くなります。振れは特定のスポークのテンションが弱くなっている状態が原因のことが多いです。振れている箇所が特定できたら、そのニップルだけを調整するのではなく、そのニップルの周囲のニップルも微調整しながら全体的に調整していきます。そうしないと調整しているうちに、逆に妙に張りが強すぎる箇所が出てきてしまったりします。そのため微妙な振れ取りの場合でも、複数のニップルを調整することになるのでタイヤとチューブを外しプラスドライバーなどでニップルを 少〜〜し ずつ回す方法がオススメなのです^^。

point

  1. 長く乗るとホイールが振れる、振れには横振れと縦振れがある
  2. 振れはニップルを少〜〜〜しづつ回してスポークの張りを調整する、その際ニップルは角をなめやすいので注意。
  3. ブレーキシューや、下で説明するガムテなどで簡易的に振れをとることもできる。

(簡易)振れ取りの調整の仕方

ここでは簡易的な振れ取りの調整の仕方を覚えよう。上記のように、タイヤを履いたままニップルをピンポイントで調整しても、振れがとれない場合や、ホイールやスポークの全体的な交換などをすると、いちからスポークのテンション(張り)を調整する必要があるよ。

ブレーキシューやガムテープを用いた簡易的な振れ取りと全体調整手順

  1. 1 タイヤ、チューブを外す
  2. 2 自転車本体を逆さま(ハンドルとサドルが地面についている状態)でまっすぐに直立させる
  3. 3 ホイールをしっかり留めて、ブレーキシューを乗車時のように通常にセットしておく
  4. 4 ブレーキシューとリムの隙間で横振れは確認できます
  5. 5 チェーンステー(ペダル中心と後輪中心を結ぶフレーム部分)などにガムテをリム上部にぎりぎり振れないように張ることで、ガムテとリム上部の隙間を確認しながら、リムの上下の振れを確認できます
  6. 6 ここまでで確認用の準備は整った段階です
  7. 7 横振れも縦振れも「振れているところのスポークを少し締めて、そのまわりを少し緩める」が調整の基本です。下図参照。スポークは常に全体を確認しながら、少〜〜しずつ調整します。可能であれば修正したところの真逆(円の中心に対して対角)のポイントも確認しながら見て行くとよりベターです。
  8. 8 タイヤ、チューブは外してあるのでプラスドライバーなどでニップルを回して調整します
  9. 9 ニップルをしめる、ゆるめる、の方向はニップル回しのとき(自転車を通常に立てて、タイヤも履いている状態のときの調整)と方向など混乱しないように注意です。下の図をご覧ください。
  10. 10 気長に休憩をいれながらゆっくり作業しよう^^。

※下の図はタイヤ、チューブを外した自転車を逆さまに直立させて、ホイールを上記3のようにセットしたうえで、ホイールを上から見ている図です。(ニップルのネジの頭が見えている状態)
下の図の場合、しめる箇所のポイントが振れているとき、そのニップルを少〜〜し締め、その両隣(上下)のニップルをかる〜〜く緩めます。そして様子を見る。
この作業を繰り返します。

自転車のホイール振れ取り

スポーク交換

もしスポーク交換してみるぞ!というつもりなら、現在のスポークがどのように組まれているか念入りに確認しておこう。スポークの組み方には、「JIS組み」や「イタリアン組み」、「○本組み」、「ラジアル組み」などなどスポークの交差の仕方が細かく分かれているよ。その組み方によって必要なスポークの長さも決まっています。現在自分の自転車の組み方を念入りに確認して(交差の順番など)、そのうえで古いスポークを取り除いて行こう。全体的なスポーク交換が必要なケースは、全体が錆びているなど長く乗ったケースや、古くなったスポークで頻繁に振れが発生するなどのケースです。スポークは自転車の個体によってぴっちり長さが決まっているよ。かならずスポークの正確な長さを測り、同じサイズのスポークを買い求めよう。スポークは結構、いざ探すと長さが違かったり、在庫がなかったりで探すのが面倒だったりします。その面倒さを回避するためスポークねじ切り機(長いスポークをカットしてニップル用のネジを切る)などの器具も販売していたりします。そこまでしなくても何件かまわり、ない場合は注文しておくと店舗でたいがい同じ長さのスポークを取り寄せてくれます。店舗によってはそういった注文に対応していない場合があるので要注意です。